日中首相会談における温家宝首相の「核心的利益」発言に注目が集まっていますが、
●日中首相会談、尖閣で応酬 野田首相「日本の感情刺激」
5/14 日経
野田佳彦首相は13日、人民大会堂で中国の温家宝首相と会談した。温首相は尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を改めて主張。野田首相は日本固有の領土との立場を強調し「中国が尖閣諸島周辺を含む海洋での活動を活発化していることが日本の国民感情を刺激している」と懸念を示した。~
陳光誠氏が米国に保護された問題を念頭に、中国に人権状況の改善を求めた。温首相は「互いの核心的利益と重大な関心事項を尊重することが重要だ」と述べた。
●「尖閣」で応酬 中国「核心的利益」 首相「固有の領土」 人権問題にも言及
2012.5.13 21:14 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120513/plc12051321140007-n1.htm
温首相が「(中国の)核心的利益と重大な関心事項を尊重することが大事だ」と述べたのに対し、野田首相は「尖閣は日本固有の領土だ」と反論。
~この言葉を直接、尖閣諸島には当てはめなかったものの、東京都の石原慎太郎知事が都として尖閣諸島を購入する方針を表明したことを意識した発言とみられる。~
~陳光誠氏の問題を踏まえ「日中人権対話」の開催を要請。
●ほころぶ日中韓 中韓首脳、主張内向き 共同宣言に北朝鮮触れず 「ウイグル」が火種
5/15日経
温首相は尖閣の領有権を主張。野田首相は日本固有の領土と強調し「中国が尖閣諸島周辺を含む海洋で活動を活発化していることが日本の国民感情を刺激している」と訴えた。
温首相は「互いの核心的利益と重大な関心事項を尊重することが重要だ」とも指摘した。日中外交筋は「『核心的利益』とは尖閣諸島ではなくウイグル問題を指す」と説明する。
中国は亡命ウイグル人組織の「世界ウイグル会議」が14日から、東京で世界的な代表大会を開くことに怒りを示していた。ラビア・カーディル主席に日本政府が査証(ビザ)を発給したことにも強く反発した。
●領土・対北朝鮮・人権…突っぱねる中国 日中韓サミット
5月15日03時00分朝日
13日の野田首相と温家宝首相の会談では厳しい言葉が交わされていた。 「新疆ウイグル自治区は中国の主権と領土にとって核心的利益だ」と最初にかみついたのは温首相だった。再三の大会中止要請に応じない日本側の対応を非難。野田首相は「日中人権対話を活用して協力を」と「人権」を提起した。
温首相は尖閣諸島についても「重大な関心事項だ」と牽制(けんせい)。「中国の活動の活発化が日本国民の感情を刺激している」と日本側の同席者が驚くほど踏み込んで反論する野田首相に対し、ぶぜんとした表情を浮かべていたという。
前後脈略が記事によって様々。尖閣にウィグル国際会議に「陳氏を念頭」までいろいろ。
最後の朝日の記事の斜線の文が妙にリアルではあります。野田首相の反論に驚いた「同席者」から直接聞いたように見える記事ですが・・・。
いずれにしても尖閣については石原都知事の都購入案を実現に持ち込みたいものです。世論は7割近く賛成とのこと。寄付も5億円を超えたそうですね!
※尖閣購入意向 「評価」68%
5月15日 6時34分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120515/k10015122051000.html
NHKが行った世論調査で、東京都の石原知事が沖縄の尖閣諸島の一部を東京都として所有者から購入する考えを示していることへの評価を聞いたところ、「評価する」と答えた人が68%でした。~
外務省のHPでは会談内容は以下のように掲載されています。
■日中首脳会談(概要)(平成24年5月13日;外務省HP)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/jck/summit2012/jc_gaiyo.html
13日(日曜日),日中韓サミット出席のため中国・北京を訪問中の野田総理大臣は,人民大会堂において,16時頃(日本時間17時頃)から約1時間,温家宝総理との間で日中首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおり。
日本側同席者:枝野経済産業大臣,齋藤官房副長官,山口外務副大臣,長島総理補佐官,丹羽駐中国大使他,中国側:楊潔チ・外交部長,張平・国家発展改革委員会主任,陳徳銘・商務部長,程永華・駐日中国大使他
1 日中関係総論
(1)双方は,昨年12月の野田総理訪中において達成した成果について,その後着実に進展が図られていること,日中国交正常化40周年である本年,日中関係が全体として良好な発展をとげているとの認識で一致した。
(2)野田総理から,互いの発展は日中両国,地域及び国際社会に大きなチャンスをもたらすものであり,今後も日中が共に発展し,地域・国際社会で更に建設的な役割を果たすことが重要との考えを改めて述べた。
(3)温総理から,この40年間,日中関係は大きく発展したが,時折紆余曲折もあった,,双方は,4つの基本文書に示された基本原則を踏まえ,核心的利益と重大な関心事項を尊重し,具体的な問題が大局を阻害することがないようにする必要がある旨述べた。これに対し,野田総理から,日中両国は緊密であるがゆえに時折難しい問題も生じるが,我々両国の指導者が大局的な見地に立って共に努力しなければならない旨強調した。
2 北朝鮮
(1)双方は,先般の北朝鮮のミサイル発射は,累次の安保理決議の深刻な違反であるとしてこれを強く非難した安保理議長声明及び制裁措置の実効性の向上の決定を評価した上で,今後は更なる挑発行為を防ぐことが重要であり,引き続き,日中両国間で緊密な意思疎通と協力を維持していくことを確認した。
(2)野田総理から,拉致問題の解決に向けて,北朝鮮側への働きかけも含め,中国側の一層の理解と協力を要請した。温総理から,中国側としては,日朝関係の改善を支持している旨述べた。
(以下略)
***************************
日本側からの要請内容に対して、「日朝関係の改善を支持」という返答は「全く協力する気がない」に等しい、いえそれ以下の返答ですね。にべもないというか。野田さんも「拉致被害者の全員奪還なくして、日朝の関係改善などありえない」くらいのこと言ってもらいたいものです。
日中韓投資協定は予定通り署名されたとのこと。経産省のHPに概要が掲載されています。
■日中韓投資協定が署名されました(経産省HP;平成24年5月13日)
http://www.meti.go.jp/press/2012/05/20120513001/20120513001.html
日中韓投資協定が署名されました(PDF形式:127KB)
(別紙3)投資の促進、円滑化及び保護に関する日本国政府、大韓民国政府及び中華人民共和国政府の間の協定(訳文)(PDF形式:310KB)
経団連訪中の記事をピックアップ。
■日本企業に中国はなお非常に魅力的 経団連会長
2012/05/09 駐新潟中国総領事館HP
http://niigata.china-consulate.org/jpn/jjjsfw/t930180.htm
中国訪問を控えた日本経済団体連合会(経団連)の米倉弘昌会長は7日、日本・東京で人民日報社の取材に応えた。
米倉会長の今回の訪中には3つの目的がある。ひとつ目は中日韓ビジネスサミットに出席することだ。このサミットは中国国際貿易促進委員会、経団連、韓国の全国経済人連合会が共同で主催するもの。二つ目は中国の指導者に会うことだ。指導者と両国の経済政策や経済貿易関連の問題について意見を交換し、曹妃甸などのプロジェクトに関する中国側の説明を聞くとともに、協力体制についての日本側の構想を伝え、「中日国民交流友好年」の関連イベントの進め方などについて中国側の意見を聞く予定だ。三つ目は遼寧省大連市で行われる中日国交正常化40周年の記念イベントに出席することだ。
米倉会長は次のように述べた。
中国が1990年代以降、経済を急速に発展させていることを非常にうれしく思いながらみている。日中二国間関係を一層強化することは、両国にプラスになるだけでなく、アジア経済の発展にとってもぜひとも必要なことだ。中国は現在、第12次五カ年計画(2011-15年、十二五)を実施しており、環境と経済とのバランスの取れた発展を非常に重視している。日本は環境の面で世界先端の技術を擁しており、この分野で中国との協力を強化することを切に願う。~
■経団連会長、原発技術を中国に売り込み 再稼働足踏みに「おかしな話だ」
2012.5.15 05:00 sankeibiz
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120515/bsg1205150500001-n2.htm
訪中視察で北京に滞在中の米倉弘昌経団連会長は14日までにフジサンケイビジネスアイなどのインタビューに応じ、今後エネルギー需要の拡大が見込まれる中国に日本の原子力発電技術を売り込むべきだと表明した。~
「今年は中国との国交回復40周年で、中国の指導部の交代が進む政治の節目の年。経済分野で相互信頼感を進めていくことが必要だ。経団連は2009年6月から中国政府トップと定期的に話し合いを続けており、何度も顔を合わせているうちにいろんな話ができるようになってきた。経済だけでなく文化面の交流など、国民各層の交流を40周年の記念事業で深めたい」
「中国はロシアの技術を使って原発をやっているが、日本の技術もできるだけ売り込みたい。高度成長をどんどん続ける中国は、従来型の火力発電では環境問題で大変になる。ある程度は原子力でやっていかなくてはいけない。原子力の安全性についても注目しておられるのでわれわれの経験をシェアしていくことが必要だろう」~
■米倉経団連会長、日本企業の曹妃甸進出に支援を要請
2012.5.14 14:03 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120514/biz12051414060010-n1.htm
中国を訪問中の米倉弘昌経団連会長は14日、北京市内で王岐山(おうきざん)中国副首相と会談し、河北省唐山市の曹妃甸(そうひでん)エコパークで進行中の富士重工業の自動車組立工場建設計画など約20件の日本企業進出案件について「一日も早く事業化され具体的な成果を生み出すよう格別のご支援をお願いしたい」と強く要請した。
これに対し王副首相は「経済交流は重要で日中間に利益をもたらす」と応じた。同行した渡文明JXホールディングス相談役も「日本は世界最高レベルの環境技術を曹妃甸に提供できる」と強調した。曹妃甸は中国政府が国家プロジェクトに位置づけ、2030年の完成をめざして開発中の大規模工業団地。日本企業の進出が実現すれば日中国交正常化40周年を象徴する経済協力案件になる。
王副首相はまた「経済の発展の質や産業構造は日本の方が優れている。中国には日本の技術を受け入れる13億人の市場があり、相互補完の関係を築きたい」と表明。「経済が成長しなければ社会も政治も発展しない」と中国の経済成長持続に意欲を示した。
米倉会長ら経団連の訪中団一行は同日午後、蔡武(さいぶ)文化相とも会談。日中国交正常化40周年記念事業について意見交換する。
■唐家セン氏、経団連・米倉会長らと会見 北京
2012/5/15 人民網日本語版
http://j.people.com.cn/94473/7817686.html
唐家セン・中国日本友好協会(北京市東城区)会長は釣魚台国賓館で14日、米倉弘昌・日本経済団体連合会(経団連)会長(日中国交正常化40周年記念事業日本側実行委員会委員長)と会見し、「中日友好使者」の称号を授与した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。~
井頓泉・中国人民対外友好協会(北京市東城区)副会長(中国日本友好協会常務副会長)、御手洗富士夫・経団連名誉会長、程永華・中国駐日大使、丹羽宇一郎・日本国駐中大使らが同席した。
■中国外相、経団連会長との会談を突如キャンセル
2012.5.15 01:50 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120515/biz12051501510001-n1.htm
】経団連事務局に14日夜入った連絡によると、北京市内で15日午後に予定されていた米倉弘昌経団連会長と楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けつち)中国外相との会談がキャンセルになった。中国外務省は「公務で時間のやりくりがつかなくなった」と説明したというが、前日夜になっての会談取りやめは極めて異例のことだ。
中国政府は日本政府が亡命ウイグル人に査証(ビザ)を発効し、東京で「世界ウイグル会議」(ラビア・カーディル議長)の代表大会が14日に始まったことに強い不快感を示しており、その影響ではないかとの見方も出ている。
■中国外相、経団連会長との会談キャンセル
5月15日17:22 TBS
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5029947.html
新たな火だねとなるのでしょうか。中国・北京を訪問している経団連の米倉会長ですが、予定されていた楊潔チ外相との会談が突如キャンセルになりました。東京で、ウイグル人の国際会議が開かれていることに対する中国側の抗議とみられています。
14日に中国の王岐山副首相と会談した経団連の米倉会長。15日夕方には、楊潔チ外相との会談が予定されていましたが、14日の深夜、中国側から突然、取りやめを通告されました。
14日に予定されていた野田総理と胡錦濤国家主席との会談も前日に突然、キャンセルされています。一体、何があったのでしょうか。~
野田胡錦濤会談の前日突然キャンセルは無礼なことですが、米倉会長が楊潔チ外相との会談をキャンセルされたところで日本国民はどうでもいいのではないでしょうか。腹を立てる国民はほとんどいないでしょう。それにしても原発技術の売り込みを考えているのですね。
by su-mi
経団連訪中